フィルムカメラを使って写真を撮りだしてから半年以上が経った。
MINOLTA TC-1を衝動買いして始まった道楽だ。自分でも予想以上に気に入って続けている。始めた時もとくに何かを意図したり、何かを目的にしていたわけではないけれど、続けているとある種の欲も出てきた。気に入った写真を撮りたいという欲だ。
何が気にいるかというのは、正直なところ自分でもよくわからない。著名な写真家の写真集を観たりすると、逆にその凄さを感じられるようになったりしたわけだけれど、かといってそういった写真を撮りたいかというと、撮れるかどうかはまた別として、とくに撮りたいというわけでもない。自分で写真を撮るようになってポスター写真の凄さを感じるようにもなったわけだけれど、かといってそういったうまい写真が撮りたいわけでもない。凝った構図や気取った写真が撮りたいわけでもない。
僕が撮りたいのは意図をしないまったくの偶然だよりの、自分が気に入る写真という、自分の中でもある種の矛盾を感じる状況にある。作為は嫌だ。人を立たせたり、物を置く程度のことでも嫌だ。いかにもフィルムカメラっぽい描写や二重露光とかいった技巧も好みではない。加工しすぎじゃない? ってほど派手派手しい写真も苦手だ。いや、はっきりといって嫌いだ。もちろん、あくまでも僕の嗜好でしかないけれど。
様々な写真を観るようになったのだけれど、うまい人なんていくらでもいるなあ、というのが正直な感想だ。単純に僕が好きって場合もあるし、普遍的な何かを感じる時もある。才能って決定的だなあ、と思う時もあるし、選択と捨てることを考えたりもする。僕にはいずれもないものだし、何かを決定的に選択することはとても苦手なことだと思う。世界には僕が一方的に愛好しているアマチュアカメランがいる。凄く自然だけれど、逆に言えば山程ある写真の中からそれを観ているわけで、様々な選択の果てにあるわけだ。
自分でも何を書いているのかよくわからないけれど、写真は撮るのも観るのも楽しいなってことだと思う。
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MINOLTA TC-1, FUJIFILM ISO100業記録用カラーフィルム, 現像:カメラのキタムラチャチャタウン小倉店 |
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色味とかがCONTAX G1、C200とあまり変わりがないので現像所の癖とかなのかなあ。フィルムよりはCDに焼く時の。 |