2018/02/05

MINOLTA TC-1を使っていて思うこと

初心者ハイということ。

僕が作った適当な造語だが初心者ハイとも言える状況があると思う。まったく見知らぬ何事かに広大な奥行きと深みがあり、思いがけないおもしろさを知った状況から舞い上がって見果てぬ新天地を楽しんでいる状態、といったところだろうか。

僕とMINOLTA TC-1と撮影とはまさにそういった状況にあると思う。MINOLTA TC-1の機械としてのギミックの魅力とカメラのキタムラの現像、JPEG化がうまく噛み合い、フィルムカメラのクオリティーと色味を堪能し、厚顔無恥にもとりあえずブログにでも載っけようかという僕の適当で雑な動機とうまく噛み合っている。

だが、僕は知っている。この高揚にもやがてはすっかり慣れてしまい、日常化してしまう時が来ることを。まあ、カメラの場合は被写対象が違ったりするから、そのサイクルが長い可能性もあるのだろうけれど。だからこそ、逆に今この瞬間を目一杯楽しむのだ。



MINOLTA TC-1, FUJICOLOR C200, 現像「カメラのキタムラ萩店




なぜMINOLTA TC-1だったのか

フィルムカメラを使うのが20年ぶりくらいなので、現在の状況がまったくわかっていなかったわけだけれど、ネットでググってある程度見当をつけた。フィルムカメラ自体は、トイカメラやチェキ、写ルンですを除くとほぼなくなってしまったことを知った。ただ、現在はそれなりに中古のカメラの値段も盛り返してきていることも知った。さらに、カラーフィルムを現像してくれるところもあたりをつけた。

なぜ、MINOLTA TC-1なのかというと、フィルムカメラを使いたくなったのだけれど、すでにCONTAX T2がバブルが終わる頃に購入して放置してあったので探せばあるはず(5年前の引っ越しの時に箱につめたが動作確認とかはしていないためどういった状態にあるかはまったくわからないけれどw)なのだけれど、引っ越しから5年経っても箱を開けるのがめんどくさくなって中古のフィルムカメラが欲しくなった。どうせだったら小型がいい、さらにオートフォーカスだったら言うことがないということで決めた。写真のクオリティーとかはあまり考えなかった。

MINOLTA TC-1は当然のことながら中古でしか存在しないわけで、中古カメラ店はどこが良いのかまったくわからなかったし、田舎在住なので実機を見ることはほぼ不可能だ。そこでこういった時の定番でもあるAmazonに出店している所から選んだ。ヤフオクやましてメルカリはまったく考えなかった。いや嘘だ。ヤフオクでは何度か入札はしたが、あっという間に高額になってこれくらいだったらカメラ店で買った方がいいなと思うようになった。楽天ではないのはただの個人的な嗜好だ。通販の場合、中古カメラのクオリティーがほぼ写真のみあるいはまったくわからずに購入することになるわけで、後々のめんどくささを思うと価格は2番目の重要度にした。きたカメラは傷が思ったよりもあったが実用上問題なくそこそこの価格で適当なクオリティーだった。

中古の場合、壊れたら修理できるか故障かどうかもわからないし、価格がいくらかかるかもわからない。特に、フィルムカメラとはいっても電子部品が壊れたら致命的なので、逆に壊れるまでの付き合いになる可能性もある、と思いながら使っている。

こういったブログに書いたり写真を載せたりすること

たとえば、僕が愛しているジュビロ磐田についてだとかJリーグについてだとか、僕がある程度興味を持っているスマートフォンやモバイルPCについて、あまりくわしくない人が新たに興味をもってブログを書いたとすると、僕の中には昔の僕の感情を思い出してほほえましいなあと思う気持ちと、それが極端な内容だと、さすがにちょっとうざったいなあという両方の気持ちが湧いてくる。気持ちはわかるけれどもうちょっと抑えてよ的な。

自分を省みると、このブログにもそういった要素はあるのではないかと思う。正直、カメラのクオリティーだけで撮ったさほどうまくもない写真を平気でよくアップできるな、って思う人は少なからずいるんじゃないかと思う。

だが、僕はそういった意見はまったく気にしないことにしている。僕も他者へわざわざ否定的な感情やコメントをすることはほぼない(明らかな間違いで間違った知識が広まると困る場合には、可能な限り穏やかな感じでコメントするよう努力はしている。できているかどうかはわからないけれども)。こういったブログは、ほぼ自己満足のためだろうし、その結果、わずかでも誰かのためになる機会があればそれで十分だとも思うからだ。僕がネットで様々な知識を得ることができて、とても感謝しているように。

MINOLTA TC-1を購入した影響

MINOLTA TC-1を購入し、フィルムカメラで写真をまた撮影することになったことで、様々な変化が僕にも起きている。まず、様々な写真集を観るようになった。参考にしようとかってわけじゃなくて、純粋に写真を楽しむようになった。その萌芽は、2017年にネットで知った『ヴィヴィアン・マイヤーを探して』という映画を観ようかなと思ったことに始まる。結局、田舎に住んでいることなどが理由で映画はまだ観ていないのだけれど、そのあたりからフィルムカメラへの興味が復活していったのかもしれない。

壁にかかっているポスターや音楽が流れている間のバックの写真にも、すごく興味を感じるようになった。それまではある意味でうまくて当たり前だったのが、自分も意識して写真を撮るようになったらその凄さをあらためて思い知らされた感じだ。ポスターの写真1枚1枚を凄いなあと思いながら観るようになった。


さらにつねに被写体を探すようになった。道を歩いていても自転車に乗っていても車を運転してもつねに、被写体を探している。もちろん、車の運転中は良い被写体に巡り会えたとしてもとても間に合わない場合がほとんだろうけれど。

現在は、ある意味で蜜月期間であり失敗してもああ、失敗しちゃったという感じで割りと失敗自体を楽しむことができている。手袋の指が影になって写っちゃったとかって、大昔にもやったことがあるよなあ、こんなにたくさんのフィルムじゃないけれど、的な。この蜜月がいつまで続くかはわからないけれど、2018年いきなり始まったMINOLTA TC-1のブームというか衝動を十二分に楽しんでいる。フィルムスキャナーはどうしようかなあとか、モデルとかどうしようかなあとか、いきなり知らない人に声をかけて写真を撮らせてもらって、それをブログに載っけたいって告げるのはかなりハードルが高いなあとか思いながら楽しんでいる。

0 件のコメント:

コメントを投稿

MINOLTA TC-1と旧道沿いの風景

湯本温泉まで散歩した時に撮った風景だ。  左側に湯本温泉駅があり、右側に以前は棚田があったが今は一部を除いてほぼ耕作放棄地になっている。奥に結構いくと湯本温泉がある。手前は長門市街地が遠くある。いまだに草刈りなどは行われているようだが。アスファルトに日光が反射する色味が好きで撮っ...